令和5年度 協会けんぽ・雇用保険の保険料率改定について

2月。新年度への準備が始まる季節ですね。
先日、令和5年度の健康保険、雇用保険の保険料率の改定発表がありましたので
本日はそちらについてご案内いたします。

令和5年度 協会けんぽの保険料率について

多くの企業が加入している協会けんぽの保険料率は、都道府県支部ごとに決められており、
毎年3月分より見直しが行われます。
今年も静岡県以外の支部では3月分より改定が行われるとの発表がありました。
引き上げ、引き下げは各支部で異なりますので、
加入支部の保険料率を確認の上、確実に対応できるよう準備しておきましょう。

また、介護保険料率は1.64%から1.82%へ全国一律引き上げとなりましたので
こちらから健康保険料率とあわせてご確認ください。

令和5年度の雇用保険料率は?

一方、令和5年4月1日~令和6年3月31日までの雇用保険の保険料率は
以下の表のとおり、引き上げとなりました。

令和5年度の雇用保険料率について 厚労省HPより


令和5年度は年度の途中での引き上げというイレギュラーはありませんが、
昨年の4月、10月に引き続きの保険料率引き上げとなりますので改めてご注意ください。

いつから適用すればいいの?

保険料率の引き上げはわかったけど、いつの給与から適用すればいいのか…
ここが一番迷われるポイントではないでしょうか。

健康保険は3月分の保険料から新しい保険料率が適用
「3月分保険料=4月納付分」となり、基本的には4月給与から適用されますが、
中には保険料を当月徴収されている企業様もありますので注意が必要です。

雇用保険は「4月1日以降に最初に到来する締め日により支給される給与」から新保険料率を適用します。
つまり賃金締切日が4月にある給与から適用するということですね。

例1) 10日締め、当月25日払い(当月締当月払)の場合
    → 4/10締め、4/25支払いの給与より新しい保険料率で計算

例2) 当月末締め、翌月25日払い(月末締翌月支払)の場合
    → 3/31締め、4/25支払いの給与は従前(R4年度)の保険料率で計算
    → 4/30締め、5/25支払い給与より新しい(R5年度の)保険料率で計算

最近の給与計算ソフト等は保険料率を自動で更新してくれるものも多いので
保険料率の改定は逆に見落としがちな点にもなっているように思います。
お給与計算の際には、ご自身の会社のルールを再確認の上、計算結果にご注意ください。

ご参考:厚労省HP「令和5年度の雇用保険料率について
    協会けんぽHP「令和5年度保険料率