協会けんぽの健診が拡充されました|健康診断、ちゃんとできていますか?
「毎年なんとなく健診をやっている気がするけど、これで大丈夫なのかな…」
こんなふうに感じている経営者の方、実は多いんです。
2026年4月から、協会けんぽの「生活習慣病予防健診」等の内容が拡充されました。
生活習慣病の早期発見を目的とした見直しです。
一方で、会社には労働安全衛生法に基づく健康診断の実施義務があります。
「対象者が正確に把握できていない」「運用がなんとなくになっている」といったご相談も少なくありません。
今回の協会けんぽの健診拡充は、法令対応と健診の有効活用をまとめて見直す、良いきっかけになります。
一緒に整理してみましょう。
1.会社に義務づけられている主な健診
① 定期健康診断(年1回)
常時使用する労働者が対象です。
正社員だけでなく、所定労働時間・日数が「フルタイムのおおむね4分の3以上」の
パート・アルバイトも対象となる場合があります。
「うちはパートが多いから関係ない」と思っていると、思わぬ漏れにつながることがあります。
② 雇入れ時の健康診断
採用時に実施する健診です。
「試用期間中だから」「短時間勤務だから」という理由で省略できるケースは限られます。
採用時は特に注意が必要です。
採用フローの中に「入社前(または入社後○日以内)に実施」と組み込んでおくと、抜け漏れ防止につながります。
2.「適切に実施している」と言えるためのポイント
- 対象者の漏れをなくす
名目上の雇用形態ではなく、労働時間・日数の実態で判断する
- 実施タイミングを決めておく
定期健診は「毎年○月」など固定化する
雇入れ時健診は採用手続きに組み込む - 結果の保管とプライバシーへの配慮
健康診断個人票は5年間保管が必要
誰でも見られる状態にしないよう、閲覧権限の管理も重要
- 有所見者への事後措置
要再検査・要治療を放置しない
必要に応じて就業上の配慮も検討する
健康診断は、受けさせて終わりではなく、フォローまでがセットです。
ここまで対応できていると、会社としての姿勢が従業員にも伝わります。
3.協会けんぽの健診拡充を味方につける
協会けんぽの生活習慣病予防健診等は、労働安全衛生法で定められている一般健診の項目を含んでいるため、
法定の定期健康診断として取り扱うことができます。
なお、実施内容やオプションによって扱いが異なる場合もあるので、念のため健診機関等へ確認しておくと安心です。
協会けんぽの健診を活用すると、
- 対象者であれば、健診費用の一部を協会けんぽが負担してくれる
- 法定健診としての役割を果たしつつ、生活習慣病の予防・早期発見にもつながる
- 結果として、長期休職・突然の離職リスクを下げ、生産性の維持に寄与する
といった効果が期待できます。
健診にかかる費用を「義務だから仕方のない出費」と捉えるのではなく、
従業員の健康を守る投資として活用できるのが、協会けんぽの健診を使う最大のメリットです。
4.まとめ
現在は人手不足による採用難が続いています。
その中で従業員一人の休職・離職は、会社全体に大きな影響を及ぼします。
また、労災やメンタル不調などのトラブルが起きたとき、
普段から健康診断をきちんと行っていたか、有所見者に対して、必要なフォローを行っていたか
という点は、会社の対応として必ず見られる部分です。
協会けんぽの制度拡充をきっかけに、ぜひ一度
- 健康診断の対象者に漏れがないか
- 運用(実施・保管・フォロー)がきちんとできているか
- 協会けんぽの健診を上手に活用できているか
について見直してみてはいかがでしょうか。
「うちの会社の場合はどうなの?」「このやり方で大丈夫?」といった個別のご相談も大歓迎です。
お困りのことがあれば事務所にお気軽にお問い合わせください。
参考リンク(公式サイト)
厚生労働省
労働安全衛生法に基づく健康診断を実施しましょう
協会けんぽ
新しい健診のお知らせ
事業所向け健診パンフレット

