健康保険 被扶養者資格の再確認と認定要件の一部変更について

協会けんぽでは、来月から毎年恒例の「被扶養者資格の再確認」が実施されます。
今年は、10月1日から被扶養者の認定要件が一部変更される予定となっており、担当者の皆さまは問い合わせ対応が気になるところですね。
そこで今回は、スムーズに対応していただけるよう、ポイントを整理してお伝えします。

1.被扶養者資格の再確認とは?

健康保険の「被扶養者」になっている方が、本当に要件を満たしているかを確認する調査で、
協会けんぽでは毎年10月~11月頃に実施されます。

確認の流れは?
① 協会けんぽから「被扶養者状況リスト」が会社に届く
② 会社で対象者の要件を確認
③ 結果を協会けんぽへ報告(必要に応じて扶養解除の手続きを行う)

この被扶養者状況リストには、被扶養者となっている方がすべて記載されているわけではありません。
扶養解除の可能性が高い方のみが対象者としてピックアップされ、記載されています。

2.被扶養者認定要件の確認ポイント

被扶養者の認定要件を満たしているかを確認する際には、以下の3つのポイントをチェックします。

① 他の健康保険に加入していないか

② 同居が必要な親族が別居していないか(例:両親や祖父母など)

協会けんぽHP 事業主・加入者のみなさまへ「令和7年度被扶養者資格再確認について」より引用

 ③ 収入要件を満たしているか(同居・別居によって要件が異なるので注意が必要です!)

  • 同居の場合
    年収が 130万円未満(※) かつ、被保険者の年収の半分未満であること
  • 別居の場合
    年収が 130万円未満(※) かつ、被保険者からの仕送り額より少ないこと
    ※ 被扶養者が60歳以上 または 障害厚生年金を受けられる程度の障害者の場合は 180万円未満

3.収入要件に関する特例・改正点

(1)一時的な収入増への特例(年収の壁対策

人手不足などによる一時的な残業が理由で収入が130万円を超えても、その旨を会社が証明することで連続2回まで認定が可能です。
「人手不足で年末に残業が増えて130万円を超えてしまったらしい…」などという相談があった場合は、こちらの制度をご案内ください。

(2)19歳以上23歳未満の方は要件が緩和されます(2025年10月1日からの改正)

今年は深刻な人手不足下の就業調整対策等の観点から、税制改正で「特定扶養控除(19歳以上23歳未満の親族)」の要件が見直されました。
これを踏まえて、健康保険でも、10月1日より、19歳以上23歳未満の被扶養者認定要件が改正されます。

  • 対象:19歳以上23歳未満の親族(配偶者を除く)
  • 年収要件:(現在)年収130万円未満 →(改正後)年収150万円未満

「大学生のお子さん」などが該当するケースが多く、従業員からの質問が増える可能性があります。

注意したい年齢判定のルール

※1 年齢の判定は「扶養認定を受ける年の12月31日時点の年齢」で行います。

 例)2025年11月に19歳になる → 収入要件は150万円未満
   2025年11月に23歳になる → 収入要件は130万円未満

※2 年齢は誕生日の前日に加算されます(例:1月1日生まれの方は12月31日に年齢が上がる)

4.対応ポイント

・協会けんぽから被扶養者状況リストが届いたら、速やかに確認作業を進めましょう
・従業員に対し「被扶養者についての再確認があること」「収入要件が変更になった点」を事前に周知しましょう
 特に「130万円/150万円の壁」については誤解が生じやすいため、説明資料を準備しておくと安心でしょう。

5.さいごに

被扶養者資格の確認は、毎年行われる定例業務ですが、今年は認定要件の改正 という大きな変化があります。
すでに「103万?130万??160万???どれが何の壁なのかわからない!」というお声を耳にします。
従業員の方からの質問にもスムーズに対応できるよう、事前準備を進めてまいりましょう。

ご不明な点がございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

(ご参考)
厚生労働省
 年収の壁 こんな不安がありませんか?
協会けんぽ
 被扶養者とは?
 事業主・加入者のみなさまへ「令和7年度被扶養者資格再確認について」
 「一時的な収入変動」に係る事業主の証明の様式
日本年金機構
 19歳以上23歳未満の方の被扶養者認定における年間収入要件が変わります
 従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き